前進あるのみ 第65話
早朝、徳寿宮前で集合した一行は、車3台に分かれて、目的地へと出発した。午前9時すぎにシンとチェギョンをピックアップするため、温洋の御用邸に立ち寄った。...
View Article改訂版 開眼 第17話
ユルと話した翌日から、ファンが変わった。毎日、参考書や問題集を持つと美術科に日参し、ユルやガンヒョンに教えを乞うた。シンはというと、ファンの付き添いで美術科に足を向けるも 口出すことはなく見守ることに徹した。 「シン、どうかした?」「・・・休みか?」「あ、うん。微熱だけど、大事をとって休んだみたいだね」「・・・ファン、用事を思い出した。宮に戻る」「へ?あっ、うん・・・また明日ね」...
View Article改訂版 開眼 第19話
翌日、大統領官邸の青瓦台にチェウォンの姿があった。チェウォンはパク大統領に訪問の理由とこれから行おうとしていることを説明し、大統領から了承を得た。午前9時半、ス元皇太子殿下と親友だったイム・ガンホ議員が、大統領執務室に現れた。イム・ガンホは先客であるチェウォンが気になったが、ソファーに座るや否や大統領に挨拶をした。...
View Article前進あるのみ 第66話
バカンスではなく、完全に部活動の合宿の雰囲気だった。2日目にバーバラとボブも合流してきて、バレエの猛レッスンは部外者が声もかけられないほどの熱気だった。それに引っぱられるように...
View Article改訂版 開眼 第20話
チャングループのチャン・ヒョン社長は、経営が持ち直して安堵したが、一抹の不安も感じていた。 (坂道を転げるように悪化していったのになぜ急に落ち着いたんだ?何か大きな力が働いたとしか思えない。一体、誰が・・・?) チャン社長は、ギョンの暴行騒動以後にチャングループと契約した会社を調べるように秘書に命じた。数時間後、秘書が持ってきた報告書を見て、チャン社長は驚き、呆然としてしまった。...
View Article改訂版 開眼 第21話
オ秘書が、どんなに伝手を頼ってもシン会長にたどり着くことができなかった。チャン社長は御曹司たちとの会話を思い出し、リュ電子とカンコーポレーションにアポを取ろうとしたが、秘書から先に繋がることはなかった。 (ギョンに頼むしかないか・・・) その夜、いつもより早く帰宅したチャン・ヒョクは、ギョンを書斎に呼び出した。...
View Article改訂版 開眼 第22話
PTA総会当日、チェウォン以外のPTA役員が受付に立ち、参加保護者に総会の資料を渡し、会議室へ行くようにと案内した。会議室では、チェウォンの腹心たちが、一人一人に社会見学の申し込み用紙を渡し、ここで記入してから体育館へ移動するように説明していた。記入された申込用紙を受け取る役をしていたウソンは、希望職種を見て振り分けていたが、ある職種を記入した保護者には、総会後、再度ここに来てもらえるように伝えてい...
View Article選択 第1話
庭先で、幼い少年と少女が笑いながら駆け回っている。その姿を車椅子に座った老人を筆頭に10数名が温かく見守っていた。 「チェヨンよ、礼を言う。お前のお蔭で、心残りだったシンが笑った顔が見れた。もう思い残すことはない」「ソンジョ・・・私も同じ気持ちだ」「コン内官、あれを。。。」「はっ!」 コン内官と呼ばれた男が、チェヨンに宮家の紋章が入った巻き物と漆塗りの箱を渡した。...
View Article選択 第2話
最長老とコン内官を呼び出した皇太后と皇后は、場所を正殿居間へと移した。そして最高尚宮とハン尚宮を残し、全員人払いをしてしまった。皇后は、今日見てきた光景や聞いてきた国民の声を2人に話すと、反対に最長老に訊ねた。...
View Article選択 第3話
緊急王族会議を開いた最長老は、王立学園の実情を語り、長老衆や王立学園に子供を通わせていない王族たちを味方に付け、今週末に学力テストを行い、合格ラインに満たない王族の子どもたちは王立学園から去る案を認めさせた。 土曜日、シンはいつものように勉強の為、コン内官を従えて書筵堂に向かった。部屋に入ると、いつもの講師ではなく、王立の教師が待っており、シンはコン内官の顔を見た。...
View Article選択 第4話
進級テストの結果、大半の王族たちは王立学園から姿を消すことになった。シンは、それを皇太后や陛下と正殿居間で見た最長老と皇后の記者会見で知った。 (この間の学力テストは、この為だったのか・・・) 最長老は一部の王族たちの愚行を国民に陳謝し、王族会を改革していくことを発表していた。また皇后も...
View Article選択 第5話
皇后は、視線を最高尚宮から向かいに座る2組の母子に戻した。 「あなた方は、今日、こちらに来たのか分かっていますか?」『はい♪』『はい、存じております』「・・・それは、自分たちが皇太子妃に相応しいと考えていると思ってよいのか?」『『はい・・・』』「では、ホ・イジェからどの辺りが相応しいのか述べてみよ」『はい。王立学園にそのまま進級できましたし、私の方がヘウォンより美人だからです』...
View Article選択 第7話
チェギョンは、皇后の腕の中で泣き疲れて眠っていってしまった。 「寝てしまいましたな。皇后さま、寝てしまえば私でも扱えます。どうぞチェギョンをこちらに」「いいえ、お構いなく」 皇后はそう言うと、チェギョンに膝枕をしてやり、ハン尚宮が持ってきたブランケットを掛けてやった。...
View Article選択 第8話
シンは、正殿と東宮殿を繋ぐ回廊の途中で、チェギョンが付いてきているか気になり後ろを振り返った。チェギョンは、庭園に目を奪われたようで余所見しながら、付いてきていた。シンは、チェギョンの前に立つと、スッと手を差し出した。 「えっ!?」「余所見ばかりで、躓いて転びそうだから・・・」「い、いい。さっき聞いてたでしょ?」「気にしてない。まぁ、言わなくても手を繋げば分かるだろうし、転ばずにすむ。ほら、行くぞ」...
View Article選択 第10話
シンにキャップを目深に被らせ、チェギョンは東宮玄関を目指した。東宮玄関の門前には、黒のリムジンが停まっていて、ドアの前で派手な男性が立っていた。門の前に立っていた翊衛士達は、中から中学生のカップルが出てきて、目を丸くしている。男が後部座席のドアを開けると、チェギョンはすぐにシンと共に乗り込んだ。シンは、初めて乗るリムジンに興味津々で、車内をキョロキョロして見ていた。...
View Article選択 第18話
チェギョンは、誰かに包まれ幸せな気持ちで朝を迎えた。そして目が覚め辺りを見回すと、目の前にシンの寝顔があり、思わずのけ反ってしまった。 (な、な、何でシン君と寝てるの~~~!?) チェギョンが身じろぎしたため、シンは無意識にチェギョンをギュッと抱きしめ直した。...
View Article選択 第19話
10時前、シンは、緊張した面持ちでチェギョンと正殿居間へと向かった。正殿居間にはすでに陛下をはじめ、皇太后、皇后が集まっており、最長老たちが来るのを待っていた。 「太子、チェギョン、おはよう」「「皇太后さま、おはようございます」」「チェギョン、よく眠れましたか?」「はい、お蔭さまで。それと勝手にお泊りしてしまってすいませんでした」「チェギョン、こちらにいらっしゃい」「はい、皇后さま」...
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